見たいものだけ。
認知症の症状の中に場所がわからなくなる『見当識障害』というものがあります。
大正生まれのマサさんは、とってもお話好きで大東亜戦争の話を一日に何十回もする元気なおばあ様。
そのマサさん、トイレの場所がいつもわからず、一番近いお風呂のドアを絶対に開けます。
※小さなデイなので、ドアを開けるとすぐに脱衣所なので使っている時に開けられるとビックリします。
①なので、お風呂のドアに『入浴中』『開けないで』と看板をつけました。
はい。開けます。しかも、この文章を読みながら開けます。
※否定系は理解が難しい。
②そのつぎ、お風呂のドアに『トイレ→』をつけました。
はい。開けます。
③最終的には、ドアのノブを隠し、トイレのドアだけに『トイレ』と看板をつけました。
成功!!!
『トイレ』と思ったらトイレしか見なくなるんですね。
・文字に『トイレ』とあれば開ける。
・トイレ以外の文字は読めない。
・わからないから、とりあえずドアは開ける。
トイレのドアを目立たせるのが一番よかったです。
介護のプロでも、常に答えを持っていません。
その人らしく生きてもらうためには、日々、利用者さんを観察し、勉強して行動してます。
介護で困っていることがあったら、ケアマネさん、デイサービスのスタッフに相談してくださいね。